「老後2000万問題」についてはいずれ記事を書こうかと思っていたのですが、「老後2000万円あれば大丈夫ですか」とか「老後に向けていくら蓄えたらいいですか」というお話が多いので、ひとまずコラムにだけ記載しておこうと思います。
老後にいくらの資産が必要か。ということへの答えは、残念ながら「人それぞれです」としかお答えできません…
なぜかというと、老後までに保有している資産額や、老後の収入や支出は人ぞれぞれで全く違うからです。
まず、資産についてですが、貯蓄や株・投資信託など、すぐに現金化できる資産が2000万円あったとすると、この資産額は皆さん意識すると思います。しかし、それ以外に不動産や保険など、普段はあまり意識していないけど、実は持っている資産は人それぞれ違ってくると思います。例えば、比較的大きな家をお持ちであれば、お子様が巣立った後、老後に夫婦二人だけの生活となれば、持ち家を売って小さめの家に買換えをされる方が多いです。その時の差額は老後資産として役立てることもできるでしょう。
また、収入については、現役世代にしっかりと生命保険に加入されていた方などは、老後に入院・通院が多くなったとしても、保険金の収入がある程度あてにできます。一方、支出についても、旅行やゴルフなどが趣味の方と、読書や映画鑑賞が趣味の方で、支出額は大きく変わります。
なので、老後までに2000万円を蓄えたとしても、それでゆとりのある生活ができる人もいれば、そうでもない人もいます。
では、どうすればいいかと言うと、私がお勧めするのは、老後までにいくら貯めるかを目標にするのではなく、老後においてもしっかりと「ライフプランの計画を立てる」ということです。(もちろん、老後までにしっかりと資産が増やせれば、老後の生活はその分楽になりますので、貯蓄をしなくていいという話ではありません。)
お持ちの資産や、収入額、支出額は人それぞれ違います。リタイア後は収入額は大きく変えられないかと思いますので、特に支出額をきちんと把握するようにしましょう。言い換えれば「家計のマネジメント力」をしっかりと養うことが大切です。
参考までに、老後の収入は、①年金、②保有資産の取り崩し、および資産からの配当収入、③(気力・体力が続く方は)継続して働いて所得を得る。という順番です。老後まで労働所得を得ないと生活できない状況はなるべく避けたほうがいいと思います。
また、支出については、年金からは税金(所得税、住民税)や社会保険料がまず引かれます。そのうえで、生活費(衣・食・住)や医療費、娯楽費といったところがかかってきますので、毎月の生活費がどのぐらいかかり、無駄に支出をしているところはないかをキチンとおさえるようにしましょう。
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