日本の年金制度はいずれ破綻すると言われて久しいですが、公的年金制度の安心度の記事でも説明した、5年に1度の年金の財政検証結果が先月発表されました。
このような結果が発表されると、往々にして年金は破綻すると不安を掻き立てる記事が目に付くようになるのですが、全く目にしないので逆に気になってしまいました…
というのも、あまりにも無難に財政状況が推移しているという結果であったので、不安を掻き立てようとも不安要素になるネタが全くなかったのかもしれません。(年金財政が問題ないなら問題ないで、良かった事としてもっと拡散してくれてもいいと思うのですが…)
で、今回の検証結果で何が良かったのかというと、働く女性や高齢者の増加が国の予想を大きく上回り、保険料を納める人が増えたことが大きかったらしいです。今までは、106万円の壁を意識して、それ以上働かないようにしていたと思いますが、106万円の壁をこえても社会保険料の負担で手取りは減るものの、年金などの社会保障が充実するのでどんどんと106万円の壁を越えて働く方が多くなったということのようです。
家事や育児との両立は難しいところではありますが、昔と比べて長時間労働の規制や育児休暇等の推進も進んできていますので、ご夫婦で家事・育児を分担しながら、共働きで働くという選択肢が取りやすくなっているのかと思います。何より、世帯収入が増えるということはお金に関する不安の解消にもつながりますし、収入を得るのが1人でなく2人になるのもケガや病気などで働けなくリスクに備えられることなので、良い事かと思います。
ちなみに、私はエコノミストではないので、今回の年金財政の検証結果の良い悪いを語れる立場ではありません。その代わりとして、野村総合研究所のエコノミストの方が、今回の検証結果について、わかりやすいコラムを掲載していましたので、以下にご紹介しておきます。
参考:財政検証の結果発表:政府は年金保険料納付の5年間延長案を撤回|2024年 | 木内登英のGlobal Economy & Policy Insight | 野村総合研究所(NRI)
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